たった一つの逆目線が、就活を有利にする。

就職活動は、誰にとっても、人生の一大事で、

自分をアピールしないと!
自分を知ってもらわないと!
自分が頑張らないと!

と、強く自分を意識するのは当然なのですが、そこで、ある「逆目線」を持つことで、一気に就活を有利にすすめることができます。それを教えてくれたのが、『自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術』です。

「自分目線」から「相手目線」への転換が、道を開く

昔の商人ふうにいえば「働く」とは、「はた」を「楽」にするのであって、みずからが楽しむのは娯楽です。…(中略)…自分が汗を流したぶん、まわりの人が楽になったり、喜んだりする。その対価として所得があると考えるのが自然だと思います。

福澤徹三『自分に適した仕事がないと思ったら読む本』より

つまりは、どんなに自分をアピールし、自分の能力を知ってもらい、自分が頑張ったとても、会社の採用担当者が、あなたのアピールにピンと来ず、あなたの能力がわからず、あなたの頑張りが伝わらなかったら、あなたを採用して得をすると思えず、採用しにくいということです。

そのため、この本では「常に相手の立場で考える」ことが大事だと説きます。

「自分目線」から「相手目線」への逆転こそが、就活を有利にするのです。

求人情報で、相手目線で会社の事情を知る

世の中、どんなことにも表と裏があります。

求人情報でも、相手目線、すなわち会社や人事担当者の立場に立って、会社の事情を考えることで、求人情報の裏をある程度、推測することができます。

求人求職での相手目線

人気企業は、待遇に注意

自分が「面白そう」「魅力的」と思える会社は、他にもそう思う人が多い可能性があります。

人気企業の側に立って考えると、給料は安い、残業は多い、休みは少ない、会社の空気も悪い…それでも、どんどん人が集まる。だから、待遇や条件を良くしようと、なかなか思わないかもしれません。

逆に、「地味でつまらなそうだなぁ」というイメージの会社は、他の人もそう思ってる可能性があります。人気がない会社の立場に立ってみると、給料が良かったり、残業が少なかったり、休みが多かったりと、社員をつなぎとめるために、待遇が良い可能性があります

もちろん、必ずしもそうだとは言えませんが、そういう傾向が当てはまる会社も多いのです。

求人情報をよく見かける会社も、要注意

求人情報が、あちこちで、よく目に付く会社は、数多く社員募集をしていて、採用されやすそうです。

しかし、待遇や仕事環境が悪くて社員がすぐやめてしまう会社の立場に立ってみると、ひんぱんに求人情報を出して、絶えず人を雇う必要があるだけかもしれません。探す努力をせずに、安易に目に付く求人に飛びつくと、後で後悔する可能性があるので、よく裏を探る必要があるでしょう。

逆に、地味でわかりにくい求人情報を出したり、あるいは、求人情報を表に出してない会社さえあります。「是非入社したい!」という人が多く、強い魅力がある会社の立場に立ってみればわずかな求人情報を出すだけで熱心な人が集まるし、積極的に職探しをしている人を欲しいと思っていたりします。

福澤徹三氏によると、かつてグーグル社は、道路沿いに数学の難問と「.com」の表示があるだけの広告を出し、それを解いてアクセスするとまた数学の問題があり、それを解くと求人情報に行きあたる…というような仕掛けをしたそうです。

それは極端にしても、求人情報を少ししか出してない会社や、全然出してない会社などは、他の人には探しにくいだけに、宝の山なのかもしれません。

就活(履歴書、面接等)を有利にする相手目線

求人情報などで、目当ての会社を見つけた後、履歴書を書くのも、面接試験を受けるのにも、会社や人事担当者などの相手の立場に立って考えることで、就活を有利に進めることができます。

就活での相手目線

相手目線で、会社がほしがる人材に

就活する自分としては、まず、採用されたいし、できるだけ高い給料がほしいと思います。

しかし、会社の立場に立ってみると、人を1人雇うと、給料だけでなく、交通費、各種手当、社会保険料などを合わせて、給料の1.5~2倍かかります。それら人件費以上の働きをして会社に貢献してくれないと会社が維持できないわけで、「人件費以上の働きがほしい」と思っています。

自分の側としては、「自分に向いた仕事がほしい」と思っていても、会社の立場に立ってみると、人件費以上の働きができる「会社に向いた人材がほしい」わけです。

そのため、自分の長所や個性を知らせることは大事ですが、それが、会社にどう役立つかがわかるように伝える必要があります。

面接で「粘り強いタイプです」と言われても、主観的な自己申告になってしまいます。会社の立場に立ってみると、本当にどれだけ粘り強くて、どのように会社のために頑張ってくれるかは、まったくわかりません。

例えば「走るのが苦手でクラスでも遅い方だったのですが、問題があった自分の走法を分析して改善し、毎日、トレーニングを続けて、ついに念願の横浜マラソン出場を果たし、完走しました。」というような、粘り強さの具体例を示せると、会社の側も、あなたに課題解決能力と目標達成能力があることがわかります。(※マラソンは極端な例ですが)

「リーダーシップがあります」「社交的です」「和を大事にします」「ガッツと根性だけは誰にも負けません!」なども同様です。自分の能力を具体的な経験に基づいて、客観的にわかる根拠をもとに、会社にどう役立つかを示す必要があります

横並びでなく、相手目線で他人より一歩抜きんでる

就職活動や転職活動は、人生の中でも、滅多にやらないものなので、どうしても、普通のやり方で、ルールと常識を守って、落とされないように無難にすることに注意を払いがちになってしまいます。

しかし、会社や採用担当者の立場に立ってみると、普通の履歴書を書き、普通の面接対応をする普通の人ばかりで、大変、選びにくいのです。

福澤徹三氏は、資料請求や書類審査で、お礼の手紙を書いて添えることを勧めています。また、既製の履歴書ではなく、オリジナルの履歴書を作ったり、会社の社長に直接アタックしたり、一度落とされた会社にもう一度応募したりという掟破りの方法も紹介しています。

もちろん、時と場合と会社によるのですが、採用担当者も人間なので、他の人がやらない方法で、礼を尽くしたり、熱意を示したりしてくれれば、心が動くかもしれません。他の方法でダメなら、やってみる価値はあるでしょう。

誰にも迷惑をかけない方法であれば、多少型破りでも個性が明確となり、選ぶ決め手となりますし、ただ決められたルールや常識に従順な人よりも、あらゆる手を尽くし結果を出そうとする姿勢も評価されることもあります。

会社に入ってからも、常に相手目線が必要になる

ビジネスというのは、常にお客様の立場に立ってモノを見ることが必要になります。お客様が、お金を払いたくないモノやサービスは売れないからです。

また、会社の中でも、上司の立場、同僚の立場、部下の立場などに立って、自分を見れば、自分がどういう役割を求められているのかがわかり、その役割を果たし、組織のチームワークが、より強く発揮できるでしょう。

このように、会社に入ってからも、常に相手目線になることが必要になります。就活は、その第一歩と言えます。

転職の決断を簡単にする自分へのたった一つの質問「もしも~」

前回、積極的な受け身の転職(求められる転職)では、

  1. チャンスを呼び込む(増やす)
  2. チャンスをつかむ
  3. チャンスを乗りこなして大きく育てる

の3つのステップがあり、それぞれで必要な力があるというお話をしました。

積極的な受け身の転職 ~『天職は寝て待て』?その方法とは…

その3つのステップの中で、最も勇気と思い切りが必要となるのが、「2.チャンスをつかむ」ステップでしょう。それまで勤めてた仕事を辞め、新しい仕事を選択するには、大きな決断が必要な瞬間であり、散々悩むことでしょう。

しかし、決断せずに、まったくやりたくない仕事を、毎日、毎日、ずーっと我慢して、定年まで続けていくのは、苦痛というだけでなく、仕事上の成果も出せないでしょうし、「良い人生」とは、とても言えません。

自分の気持ちに素直になれば良いのでしょうが、転職には、大きなリスクもあれば、新しい仕事や環境に適応する努力も必要であり、それらが邪魔して、転職したい気持ちを無意識に抑えてしまい、自分の本心が分からなくなることもあります

そこで、仕事についての正直な自分の気持ちを聞いてみる質問が示してある本がありましたので、これを参考に考えてみます。

中越裕史『「天職」がわかる心理学 いまの仕事で心が満たされていますか?

 

自分がやりたい仕事を見つけるための「自分への質問」

自分が「好きなこと」「やりたいこと」は、いくつかの自分への質問をすると見つかることが多いようです。

「もし妖精があらわれて、あなたの願いをどんなものでも、3つだけ叶えてくれるとしたら、どんなことをお願いしますか?」

「3つの願いが叶い、ありあまるほどのお金を手に入れ、人間関係も問題なく、名誉も手に入れた。では、そのあとの人生、あなたは何をして生きていきますか?」

「もしもあたなが、いまの記憶を持ったまま生まれ変わったら…。今度はどんな仕事に就く人生を、歩んでみたいと思いますか?」

「人生を棒に振ってもいいのなら、どんな仕事をしてみたいですか?」

「三流でもいいと思ったとき、あなたは どんなことを仕事にしたいですか?」

中越裕史『「天職」がわかる心理学』より抜粋

こういった質問それぞれについての詳しい解説は、『「天職」がわかる心理学』のありますが、どの質問にも共通するのは、一旦、「もしも~」の世界を、考えることで、今のあなたが囚われてる様々な固定概念とか常識とか思い込みを外して、本心を引き出せることです。

「もしも~」の質問は、囚われていたものから解放する

今は、例えば…

  • お金が稼げないから、その仕事はイヤだ。
  • そんな仕事は、家族や友人にバカにされる
  • その仕事だと、恋人ができなそう結婚できなそう
  • そういう仕事は、社会的ステータスが低い
  • そんな仕事を選んだら、家族に迷惑をかける
  • 今、その仕事を選んだら、一生を棒に振ることになる。
  • わたしには才能がないから、その仕事はムリ。
  • わたしには、その仕事をやれる自信がない
  • その仕事は、失敗する可能性が高い。
  • わたしが、その仕事をどんなに頑張っても、一流にはなれない
  • そんな仕事は、現実的にムリだ。

というようなことに囚われて、自分がやりたい仕事を見失ってる可能性がありますが、空想の中の「もしも~」の世界に入ることで、「もし無条件になんでも選べるなら、どんな仕事が良いと自分で思ってるのか」が、わかるわけです。

冷静な判断を引き出す「もしも~」の質問

そうやって見つけた「自分が本当にやりたい仕事」に向かって、ただひたすら頑張って突き進めば良いとは、私は思いません。現実的にムリなことは、どうしてもあるからです。

しかし、今、自分がやってる仕事が、辛くて苦しくてどうしようもない時に、「もしも~」の世界を考える自分への質問は、現状に囚われず、冷静に長く広い目で見た転職の決断に力を発揮するのです。

「もしも~」の質問で、仕事を比較

人間は、どうしても目の前の現状だけを重視して、現状維持を選びがちです。

転職はしたいけど、今の仕事での身分の安定や安心感、安定した給料、これまで蓄積した経験やスキルなど、様々なことの方が重要な気がしてきます。

そこで、「今の仕事」と「転職候補」の仕事を比較して、

もしも、生まれ変わったら、どちらを「人生の仕事」として選びますか?

と、自分に質問を投げかけます。

転職の天秤

「もしも~」の質問で、人生を長い目で見つめる

そうすると、今の仕事を続けるメリットが、苦しさ、辛さ、つまらなさを何十年も我慢して、自分にとってより良い仕事を諦める理由になるかどうか、疑問も出て来るでしょう。

  • 今の仕事の方が給料は高いけど、社会に役立たないことを続けても良いのか?
  • 蓄積した経験やスキルも大事だけど、もっと自分の力を発揮できる仕事の方が大事ではないか?
  • 地位他人の目線を気にするより、自分が面白いと思える仕事の方が良くないか?
  • 慣れとかしがらみとかは、自分の人生の重大事ではないのではないか?
  • 身分の安定は大事だけど、チャレンジしない人生で、安定してつまらない仕事をして良いのか?

そうやって、思い浮かぶ疑問について一つ一つ考えても、「やはり、今の仕事を続けた方が良い」という結論になるかもしれません。それでも、この「もしも~」の質問で人生全体を見渡して判断する方が、現状の目の前のことに囚われて判断するよりも、はるかに良い判断ができるでしょう。

今の仕事を続けるか、それとも新しい仕事に転職するか。そのメリット、デメリットを、人生全体の長い目で見て、バランスよく考えられるようにしてくれるのが、「もしも~」の質問なのです。

いろんな「もしも~」の質問

ほかにも、

  • もしも、タイムマシンに乗って、十年前の自分にアドバイスできるなら?
  • もしも、自分の分身がいて、自由に選べるとしたら?
  • もしも、自分が死ぬ直前の自分に会って、後悔してないか聞けたなら?

というような自分の人生全体をイメージできるような質問を、考えてみるとよいかもしれませんね。

 

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実は、こんなに多い「天から降って来る」転職

積極的な仕事探しは、仕事を寝て待つよりも逆に難しい?

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前々回は、転職先の会社や他人の紹介などから棚ぼたのように降って来る「求められる転職」が、日本の転職募集の3分の1も占めているというお話でした。

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積極的な仕事探しは、仕事を寝て待つよりも逆に難しい?

といっても、会社や他人の方から「求められる転職」を、他人まかせ、運まかせに、ただ、待ってればよいのでしょうか?

前回に引き続き、山口周氏の『天職は寝て待て』をヒントに、私なりに解釈して考えてみましたが、どうやら本のタイトル通りに、転職(天職)は寝てるだけでは転がり込んでこないようです。

しかし、転職の運を引き寄せるための方法があります。(※以下は、私なりに解釈したり、付け加えたりして、整理しています)

 

「いい偶然」が、仕事を決める

アメリカ・スタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授は、アメリカのビジネスマンのキャリア形成のきっかけの80%が「偶然」であることを明らかにしたそうです。

なので、前回書いたような「自己実現型 職探し(求める転職)」のように、長期的な目標(理想の仕事)を設定して、それに向かって頑張って努力するのは無意味であり、努力するなら、「いい偶然」を引き寄せるための計画と習慣のために努力すべきとのこと。

「いい偶然」は単に待っているだけでは起こらず、招き寄せるための日々の習慣が重要である

山口周『天職は寝て待て』

 

「いい偶然」を引き寄せる5つのポイント

このクランボルツ教授は、「いい偶然」を引き寄せるために、5つのポイントをあげています。

  1. 好奇心
  2. 粘り強さ
  3. 柔軟性
  4. 楽観性
  5. リスクテーク

 

1.好奇心

「いい偶然」をいかすためには、

  • 好奇心から様々な人々と出会う
  • 好奇心を持って仕事に取り組む
  • 多様なテーマへの好奇心を持つ

というように、様々な偶然を呼び起こむ「種まき」として好奇心が必要です。

また、来た「いい偶然」に反応するためには、未知のものだからと言って怖がらず、未知のものへのポジティブな好奇心が必要です。

2.粘り強さ

「いい偶然」でチャンスをつかんでも、未知の新しい仕事は、最初からうまくいくことは、なかなかありません。それでもある程度長く続けることで、新しい仕事のコツやポイントがわかり、面白さや楽しさもわかってきます。それまでは、苦しい日々が続きますが、それでも続ける粘り強さが必要です。

新しい仕事がうまくいき、面白さや楽しさがわかる前にやめてしまうと、折角つかんだチャンスを無駄にしてしまうのです。

3.柔軟性

「私は〇〇だけをする!」という強すぎる信念や「〇〇は□□であるべきだ!」という固定観念に囚われていると、思いもかけない新しいチャンスをつかむことはできないし、チャンスをつかんで新しい仕事に就いたとしても、それまでの考え方では対応できない未知の状況に対応できず、チャンスを活かせません

想定外の事態や状況の変化に対応できる柔軟性は、チャンスをつかむのにも、つかんだチャンスを活かすのにも重要です。

4.楽観性

野球で、九回の裏ツーアウト満塁、ヒットを打てば逆転サヨナラ勝ちだけど、アウトなら負けとなる場面。

「打たなきゃ、最後のバッターになる。打たなきゃ、オレの責任だ。もう終わりだ~!」

と悲観的になる選手もいれば、

「オレが打てば、サヨナラ勝ちで、オレがヒーローだな!よ~し、やったるでー!」

と楽観的になる選手もいるようです。

現実には、そこまでの劇的なシーンはあまりないのですが、それでもいろんなピンチが訪れます。

「失敗しても死ぬことはないし、失敗も良い経験だ。成功したら、もうけもん!」

楽観的に考えて何事にもチャレンジすることで、「いい偶然」のチャンスは増えますし、成功率そのものも高まるでしょう。

人間の性格は変えられないのですが、どんな失敗も、どんな逆境も、どんな苦労も、どんな辛さも、自分が成長する機会だと考える楽観的な「考え方」を続けていれば、楽観性は身につきます

5.リスクテーク(チャレンジする勇気)

チャレンジには、必ずリスク(危険や損する可能性)があります。リスクを計算して、わかった上で、それでもチャレンジする勇気がなければ、新しい未知のチャンスをつかむことはできません

100%危険がない安全なことを日々続けようとするかぎり、「いい偶然」が訪れ、チャンスが巡って来ても、そのチャンスを活かすことができないということです。

チャンスを「増やす力」「つかむ力」「乗りこなす力」

「いい偶然」、つまり運を味方につけて「求められる転職」をするためには、

  1. チャンスを呼び込む(増やす)
  2. チャンスをつかむ
  3. チャンスを乗りこなして大きく育てる

 

という3つのステップそれぞれで、クランボルツ教授の5つのポイントやその他の力が必要になってきます。

チャンス活用型職つかみ

1.チャンスを呼び込む(増やす)

「いい偶然」を招きよせるために重要になってくるのは、「人脈の広さ」と「信用の深さ」の掛け算です。

山口周『天職は寝て待て』

どんなに人脈が広くても、信用がなければ、「あの人にうちの会社に来てもらおう」とか「あの会社に紹介しよう」と思われません。逆に深い信用があっても、人脈が狭ければ、チャンスは少なくなってしまいます。

人脈力と信用力の両方を育てる必要があるわけです。

そのためには、信用はあるけど数が少ない「親友」ではなく、数が多いけど信用できるかどうかは知らない単なる「知人」でもない、「親友未満、知人以上」がカギとなります。

あなたの仕事を信用する「親友未満、知人以上」の人たちを増やすには、どうしたらよいか?

「目の前の仕事を誠実にこなす」「周りにいる人に誠実に対応する」という姿勢を積み重ねて、「一緒に仕事をしたい」「安心して紹介できる」という人物になるしかないようです。

あなた自身が「大丈夫」と思えるような人物を思い浮かべて、あなた自身をその人物に近づけていくということしかありません。

山口周『天職は寝て待て』

そうやって、いつかどこかで、会社で人手が足りなくなった時や、誰か紹介してくれと言われた時などに、あなたの顔が思い浮かぶチャンスが増えていくわけです。

あなたに仕事をもたらす人が、誰になるかはわからないので、誰に対しても裏表がないことも大事になってきます。

2.チャンスをつかむ

そうやって、転職のチャンスがやってきたときに、今度は、そのチャンスをしっかりつかむ必要があります。その時に必要となるのは、クランボルツ教授の5ポイントのうち、好奇心、柔軟性、楽観性、リスクテークです。

好奇心の幅が大きく、柔軟性があれば、今までと違う新しい分野、テーマ、職種、地域などにこだわらず、受け入れるチャンスの幅も大きいでしょう。

楽観性があれば、不安のあまり、折角のチャンスを取り逃すこともありません

そして、当然、リスクを知った上でチャレンジする勇気は、転職に不可欠でしょう。

3.チャンスを乗りこなして大きく育てる

チャンスをつかんで、転職した後、そのチャンスを活かして、しっかりと自分にとって「良い転職」にするためには、新しい仕事や環境に慣れずに結果が出せず、つらくて苦しい時期を乗り越えて、コツやポイントをつかんで面白さや楽しさがわかるまで、我慢する粘り強さが必要です。

失敗や逆境や苦労も、自分が成長する機会だと考える楽観性も必要です。

また、今までの仕事で持っていた固定観念や自分のやり方や考え方に囚われずに、新しい仕事と新しい環境に対応できる柔軟性も必要です。

思ってた仕事と全然違うし、面白くないし、自分に合わないから辞める!

ではなく、新しい仕事と自分の折り合いをつけて、なんとか乗りこなし、会社や社会に貢献しつつ、自分も仕事に合わせて成長させていくことができて、「良い転職」だと言えます。

転職先の会社や他人の方から「求められる転職」は、棚ぼたのように「転職先が転がり込んで来てラッキー!」で終わりではないというわけです。

 

「求める転職」でも「求められる人材」へ

3回にわたって、「求める転職」の難しさと「求められる転職」のポイントをまとめてきましたが、自分から「求める転職」であっても、「求められる転職」のポイントに合致した「求められる人材」が、良い転職を得るために非常に有利です。

チャンスを呼び込み、チャンスをつかみ、チャンスを乗りこなして大きく育てる力を持った人は、会社にとっても欲しい人材です。

一方、個人にとっても、前回整理したように、「求める転職」で「理想の仕事」を見つけることが非常に難しい以上、「求められる転職」型の力と姿勢を持つことで、良い転職につながっていくでしょう。

 

求める転職から求められる転職へ

 

積極的な仕事探しは、仕事を寝て待つよりも逆に難しい?

「求められる転職」より「求める転職」の方が、難しい?

転職には、自分から「求める転職」と、会社から「求められる転職」があり、棚ぼたのように降って来る「求められる転職」が、日本の転職募集の3分の1を占めているという話が前回でした。

実は、こんなに多い「天から降って来る」転職

自分から積極的に仕事を求めていく「求める転職」よりも、他人だより、運だよりの「求められる転職」の方が、難しそうですが、実際は、「求める転職」の方が、想像してる以上に、いろいろと難しい問題を抱えているのです。

それを整理して、「求められる転職」を勧めている本が、山口周『天職は寝て待て』です。この本の内容をヒントに、私なりに「求める転職」の難しさを考えて、簡単に整理してみます。

「求める転職」の難しさ

「求める転職」の3ステップ

「求める転職」とは、「転職」と聞いて、フツーに思い浮かべる流れです。

①まず自分が好きなことや得意なことから、自分がどんな仕事をやりたいかを考える

②次に、できるだけその「理想の仕事」に近い条件の仕事を探す

③それが見つかれば、その「理想の仕事」を得るために頑張る

 

自己実現型職さがし

難問だらけの「求める転職」

しかし、この「求める転職」は、以下の五つの難問があります。

  1. 業界や会社の外から、実際の仕事内容はわからない
  2. 実際に3年やってみないとわからない
  3. 「好き」と「憧れ」は違う
  4. 自分の能力が、実際に社会で通用するかどうかわからない
  5. 理想の仕事や会社が、将来もあるとは限らない

1.業界や会社の外から、実際の仕事内容はわからない

「金さえもらえば、どんな仕事でもやる!」

そんな人なら、転職で悩まないでしょう。大多数の人は、金だけでは働かないので、まず、自分がどういう仕事をやりたいかを考えると思います。

  • 自分は、何が好きか?
  • 自分は、何を面白いと思うか?
  • 自分は、何が楽しいと感じるか?
  • 自分は、何に充実感を感じるか?
  • 自分は、何にやる気を感じるか?
  • 自分は、何が向いてるか?
  • 自分は、何が得意か?

そのような「自分は、何をやりたいか?」について考えます。

「自分のことだから、自分でわかるはず」

そう思うかもしれないのですが、それがそう簡単ではないのです。

  • 面白そうな映画だったが、実際に観たら、意外と面白くなかった。
  • やりたかったゲームが、やってみたら、意外とつまらなかった。
  • 期待してた観光名所だが、行ってみたら大したことなかった。

その逆に「期待以上だった」ということもありますが、いずれにしても、映画やゲームや観光など、沢山の経験があるジャンルでさえ、事前の予想は外れることがあるのです。まして、一度も経験したことがない仕事や会社について、事前に正確に予想できることは不可能に近いでしょう。

就職希望人気ナンバー1のJTBは、添乗員として世界各地を飛び回り旅するイメージがあるのですが、実際は、添乗員はすべて外注なので、JTBに就職しても添乗員にはなれず、実際の仕事は、営業や接客がほとんどだそうです。他の会社で添乗員になれたとしても、その仕事は、他人が旅を楽しむようにすることであり、自分が旅を楽しむことではありません。どのお客様より遅く寝て、どのお客様より早く起きて、全員の満足と安全の確保に心を砕き、自分が悪くもないのにクレームを浴びまくったり…。添乗員の仕事は、旅行が好きな人ではなく、他人の世話が好きな人に向いてると言われています。

どの業界や会社でも、外から、どういう仕事をやってるかを正確に把握することは難しく、やる前と後とで、必ずイメージのギャップがあるものです。どんな仕事をやるかもわからないのに、その仕事が好きになるか、面白く感じるか、楽しいと思うか、充実感を感じるか、やる気を感じるか、自分に向いてるか、自分が得意か…なんて、わからないことが多いということです。

2.実際に3年やってみないとわからない

どんなことも、基礎的な技術を身につけて、しばらく続けてみないと、わからないことがあります。

  • 九九や公式を憶えないと、数学の難問を解く面白さはわからない
  • 言葉や漢字を憶えないと、優れた文学作品の良さはわからない。
  • キャッチボールができないと、野球の楽しさはわからない。…等々

「石の上にも三年」という言葉がありますが、どんな仕事も、基礎的な知識や技術を身につけて、それを応用して力を発揮するには、最低でもそれぐらいの時間がかかるという経験則なのでしょう。

つまり、どんなに業界や会社の外から、ある仕事の中身について調べたり、聞いたりして、正確な情報を集めたところで、その仕事の面白さや楽しさ、仕事をやって得られる満足感や充実感、向き不向きなどは、実際に、3年は、やってみないとわからない!ということです。

3.「好き」と「憧れ」は違う

仮に、自分がやりたい仕事が見つかって、その仕事が実際にどんなことをやるかを正確に知り、実際に何年か経験したとしても、あれ?なんか違う。面白くない。と感じることもありえます。

  • 医師になりたいけど、患者さんを治療しても満足感はない
  • ミュージシャンになりたいけど、音楽が楽しくない
  • パティシエになりたいけど、お菓子づくりが面白くない
  • 警察官になりたいけど、まちの治安には関心がない

たとえ憧れの仕事に就いたとしても、それでは、ずっとつまらない仕事をし続けることになります。

「好き」と「憧れ」は違う

「〇〇をしたい」と「□□になりたい」は違う

のですが、どうしてもカッコいい仕事やイメージが良い仕事、社会的ステータスが高い仕事などでは、それらを混同してしまいがちです。

(※ただし、その分野の本を何冊か読んでみて面白いと思うかどうかで、自分がその分野が好きかどうか、ある程度わかるらしいです)

4.自分の能力が、実際に社会で通用するかどうかわからない

「十で神童、十五で才子、二十過ぎればただの人」という ことわざがあります。子供の頃は周囲に天才だと騒がれても、大人になる頃には、すっかり凡人になってることが多いということです。

大人になると、より広い社会に出て、町内会レベルで1位でも、全国レベルではそういう人が何十万人もいる、ということは、よくあることです。

それだけでなく、子供の頃は、記憶力が良いとか、計算が早いとか、学習能力が高いとか、そういうことが評価されますが、大人になると、ただけそれだけでは評価されず、組織や社会の中で、どれだけ役立つかが問われます

例えば、子供の頃、ピアノを正確かつ速く弾けて、上達するのも驚異的に速ければ、周囲に天才だと騒がれるでしょう。しかし、大人になると、ただ速く正確に弾けるだけでは、誰もコンサートを聴きに行ったり、CDを買ったりしません。演奏を聴いた人に感銘や感動を与える表現力が問われます。その評価されるポイントは、社会や時代によっても違ってきます。

どの分野でも、会社や社会が必要な能力というのは複雑で不透明で、しかも時代によっても変わって来るため、長く会社にいる人でさえ、それを明確な言葉にすることは難しかったりします。まして、その分野や会社のことを知らない一個人が、自分の能力が実際に通用するかどうかを判断することは難しいでしょう。

もしかしたら、どんなに努力しても、自分が望む仕事で能力を発揮できるかどうか、わからないのです。

逆に、今は不得意に見えても、会社や社会の中でもまれる中で、潜在的な力が発見され、磨かれ、成長するということもあるでしょう。自分で何が得意かを決めつけることは、自分の選択肢を狭めることにもなるのです。

5.理想の仕事や会社が、将来もあるとは限らない

(1992年時の文系大学生の就職人気ランキングのリストの)上位50社のうち、三分の一に当たる16社が、合併や破綻によっていまは存在していません。

山口周『天職は寝て待て』より

理想の仕事や会社が確実にあり、そこで求められてることも正確に把握した。あとは、その目標を目指して、頑張って努力するだけだ!

仮にそうだとしても、その目標に辿り着く頃に、その目標となる仕事は消えているかもしれません。目標に到達しても、すぐに消えるかもしれません。消えてなくても、大きく変わっているかもしれません。いつまでも理想の仕事がそこにあると思って、自分の努力をすべてそれに賭けるのはギャンブルでもあるのです。

理想と現実のズレがツライ「求める転職」

このように、「求める転職」では、

①求める理想の仕事や、それに対する自分の現実の能力について、明確にはわからないために、なかなかゴールに到達できません

②それでいて、つねに「理想と現実のズレ」だけは、明確に意識されて、つねに自己否定的な気分になりがちです。

理想と現実のズレ

いつまでもゴールに到達できない上に、自己否定的な気分になり続けるんですから、自己実現を真面目に追及すればするほど、ツライですね。

「求める転職」から「求められる転職」へ

このズレつづける「求める転職」に対して、ズレに対応してズレを縮めていくのが「求められる転職」であり、次回、考えてみます。

積極的な受け身の転職 ~『天職は寝て待て』?その方法とは…

実は、こんなに多い「天から降って来る」転職

「転職」と聞くと、どんな仕事が良いか、どんな会社が良いか、考えて、探して、転職活動して…と非常に大変なイメージですが、実際のところは、どうなんでしょうか?

意外に楽に転職してる人がいる?

アメリカの転職者の4分の3が、仕事を探してなかった!?

ちょっと衝撃的なデータがありました。アメリカでの話ですが…

転職者のほぼ4分の3は仕事を探していなかった。つまり、人材紹介会社に声を掛けられたか、口コミで評判が広がり他社の目に留まったかのどちらかで、熱心に履歴書を送り続けた結果ではなかった。

Bloomberg 果報は寝て待て、転職チャンスは向こうからやって来る-研究

つまり、積極的に職探しをしてなくても、人材紹介会社や他社の方から、「転職しないか?」と声をかけられて転職できてる人が、アメリカの転職者の4分の3を占めてるということです。

日本でも転職募集の3分の1が、知人・友人の紹介やスカウト

日本の方は、どうなんでしょう?

厚生労働省の2015年の調査によると、転職者を募集する場合、スカウトに頼る方法が6%、友人・知人などによる縁故(コネ)が31%、親会社・グループ会社を頼るのが6%ありました。日本でも転職募集の3分の1以上が、スカウトや知人・友人や関連会社を通じて、目ぼしい人物に声をかけて集められているのです。

転職募集方法

転職の2つのルート

つまり、転職には、二つの向きがあるということです。

  1. 転職希望者 ⇒ ハローワークや転職仲介会社等 ⇒ 会社 (約2/3):求める転職
  2. 会社⇒ 知人・友人や関連会社等 ⇒ 目ぼしい転職候補者 (約1/3):求められる転職

転職とは、1.のように、まず自分から転職を決意して、転職する仕事を決めて、転職に必要な勉強やスキルアップの努力をして、求人をしてる会社を探して、いろんな会社に面接に行って、自分から会社に「よろしくお願いします」と言う。多くの人は、そんなイメージでしょう。

しかし、世の中には、会社の方から、知人・友人や関連会社などに「誰か良い人いないか?」と働きかけて、転職候補者を探し、会社の方から個人に「よろしくお願いします」と言うパターンもあるのです。しかも、3分の1も

コネ転職も、実力が必要

「知人・友人の紹介」と言ったって、要は「コネ」じゃないか。実力と関係なく転職できても、嬉しくない!

そう思う人もいるかと思いますが、果たして、そうでしょうか?

コネがあるということは、言い換えれば、大なり小なり、その人をひいきにしてくれる人脈があるということです。

そして、その人脈を担保に、その人の最低限の信用が保証されるということです。会社の金やモノを盗んだり、暴力を働いたり、会社に損害を与えるようなこと、会社にマイナスなことはしないだろう、という最低限の信用が少なくともあるのです。

そういう信用というのは、会社にとって、能力以上に重要なことです。いくら優秀でも、会社に損害を与えられたら、まったく無意味な人材どころか、有害な人材だからです。転職する人にとっても、転職先の会社が信用できるかどうかわからず不安ですが、会社の方も転職してくる人が信用できる人かどうかわからず不安なのです。コネがある人は、そういう不安を和らげてくれるのです。

紹介してくれる知人・友人にしても、自分が紹介した人が、転職先で能力を発揮できず、会社に迷惑をかけるようなら、面目丸つぶれなわけですから、ある程度の能力も保証されてると期待されています。

逆に言えば、最低限の人脈と信用と能力がないとコネ転職なんてできないし、人脈と信用と能力があれば、会社から働きかけがあった知人・友人などは、喜んで紹介してくれて転職が転がり込んでくる確率が上がるわけです。

「“隠れ”求められる転職」もある

転職のための勉強、スキルアップ、資格や免許の取得、産業や職業に関する情報収集などの転職準備活動をしなかった人が、転職者の6割以上もいるそうです。

就職準備活動

 

自分から職探しをして、自分から会社に面接に行って転職する「求める転職」であっても、人脈、信用、能力などが会社の求める条件をクリアしていれば、会社の方から「是非、うちに来てください!」と求められる「“隠れ”求められる転職」もあるでしょう。

そういう人は、特別に転職準備活動は必要なかったのでしょう。そんな人が、6割以上もいるということです。

求める転職と、求められる転職、どちらが難しいか?

自分から会社に転職をお願いするフツーの「求める転職」よりも、会社から自分に転職をお願いされる「求められる転職」の方が、他人だより、運だよりで、とても難しそうですが、実際、そうでもないのです。

それは「求められる転職」が簡単だというわけではなく、「求める転職」の方が、想像してる以上に、いろいろと難しい問題を抱えているのです。

そうしたことを整理して、「求められる転職」を勧めている本を見つけました。

山口周『天職は寝て待て~新しい転職・就活・キャリア論~』です。

次回、この本をベースに、求められる転職のための戦略を考えてみたいと思います。

積極的な仕事探しは、仕事を寝て待つよりも逆に難しい?

 

↓私自身は、フリーランスとしてこれまでやってた仕事の分野をガラッと変えた転職をしようとしています。しばらくは仕事や転職に関する本を読んで整理し、考えていきたいと思います。

やりたい仕事の見つけ方 ~ みうらじゅんの仕事術から考える

3000年の歴史が教えてくれる「良い仕事」の10条件

3000年の歴史が教えてくれる「良い仕事」の10条件

良い仕事に就きたい、良い仕事がしたい…よくそう思ったり、言ったりしますが、「良い仕事」って何でしょう?

それに答えてくれる本が、本棚の奥に眠ってました。

杉村芳美『「良い仕事」の思想―新しい仕事倫理のために』という本です。絶版になってて、今やアマゾンで1円で売ってます。しかし、改めて読むと、仕事の本質を教えてくれる良書だと感じました。

 

3000年の歴史が導いた「良い仕事」の10条件

この『「良い仕事」の思想』では、初めての人類アダムがエデンの園で働き始めた聖書の物語や、ギリシャのソクラテスの哲学などに始まり、現代の産業社会に至る人間の仕事に関する考え方の3000年の歴史を丁寧に追っています。

アダムは、禁断の果実を食べてエデンの園を追放される前は、農業と管理人の仕事を神様にまかされてたんですね。イエス・キリストは大工の仕事をしてたし、そもそも神様自身、6日間、天地や生物や人類を造る仕事をして、7日目に休んだって話から、聖書が始まります。

現代の仕事に関係なさそうな、そんな話も、実は現代人の仕事観に大きく影響してるってとこころは、長くなるので省略しますが、著者の杉村芳美氏が最後の章に「良い仕事」の10条件をまとめてくれています。

それを、私なりに解釈してみます。

「良い仕事」の条件

  1. 仕事に意味が見いだせる
  2. 仕事に対する真剣で責任感ある態度がある
  3. 他人に頼らず生活していける収入がある
  4. 他人や社会に貢献する
  5. 善い生き方と重なる
  6. バランスのとれた生活ができる
  7. 仕事そのものが魅力的である
  8. 個人を成長させる
  9. 個人を超える価値観につながる
  10. 主体的に良い仕事を求めて、得られる

1. 仕事に意味が見いだせる

「意味ある仕事がやりたい!」「無意味な仕事はやりたくない!」

誰だって、当然、そう思うのではないでしょうか。

意味が見いだせる仕事は「良い仕事」の条件だろうし、意味が見いだせない仕事は、到底、「良い仕事」だと思えません。

しかし、要注意なのは、「意味がある仕事」かどうかではなく、「意味が見いだせる仕事」かどうかが大事ということです。

コピー取り、お茶くみ、車を数える交通量調査、ベルトコンベアで流れて来る製品の検品…等々、とても単調に思える仕事って、いろいろあると思いますが、そういう仕事に意味が見いだせる人もいれば、そうでない人もいます。

最初は意味がわからなくても、やってるうちに意味が見いだせる仕事も多いでしょう。

最終的には、どんな仕事にも意味があると発見するでしょうが、アルバイトではなく、自分がプロとして一生やっていく仕事については、ある程度は大きな意味を見い出せそうな仕事である必要はあるでしょう。

2. 仕事に対する真剣で責任感ある態度がある

これは、仕事の内容ではなく、仕事をする自分の側にとっての「良い仕事」の条件です。

不真面目にダラダラとやる仕事が、「良い仕事」になるはずがありませんね。

仕事をした充実感や、やり終えた時の達成感を得るためにも、真剣で責任感ある態度が必要です。

3. 他人に頼らず生活していける収入がある

つまり、仕事の報酬や給料としてもらう「お金」も大事ということです。

ボランティアとして働くことは美しく見えるかもしれないけど、もし、ずーっと収入がないタダ働きをしてたら、生活費を誰かに頼らざるを得ません。他人に従属せず、他人に迷惑をかけず、自立した生活をし、ある程度、自由にお金を使うためには、最低限の生活費以上は稼ぐ必要があります。

また、お金のゆとりがないということは、誰かが病気やケガなどで働けなくなって困ったときに、助けてあげるお金もないということです。時には困った家族や他人を助けるためにも、他人に頼らず生活していける収入は必要です。

4. 他人や社会に貢献する

「野球選手になりたい!」「医者になりたい!」「パティシエになりたい!」そんな夢が叶っただけで、人は本当に満足するものでしょうか?

一本もヒットを打てない、ヤブ医者で誤診だらけ、作るスイーツは不味くて高いものばかり…そんなプロ野球選手や医者やパティシエを、評価したり、感謝したりする人(会社やお客様)はいないでしょう。

自分の他は誰一人喜ばず、なんにも他人や社会に貢献しない仕事に就いて、自分では満足し続ける…、なんてことがあり得るでしょうか?

人間には、利己的な本能だけでなく、利他的な本能もあると言われています。

貴方も、誰かのため、社会の何かのために、少しでも貢献したいという気持ちはあるのではないでしょうか。他人のため社会のために貢献できることは、自分の仕事の満足度にもつながる重要な条件です。

5. 善い生き方と重なる

嘘をつかない、一生懸命にやる、時間を守る、責任を持つ、怠惰にならない、他人を不快にさせないような挨拶や会話ができるというような「善い生き方」は、仕事をしなくても、自分で自分を律して、ある程度はできることです。

しかし、仕事をしてお金をもらう立場となると、社会人としての「善い生き方」が、より一層強く求められます。貴方にお金を払う会社やお客様の厳しい目によって、そうでない生き方は正され、鍛えられます。そして、仕事以外の時間でも、一人の社会人として「善い生き方」ができるようになるわけです。

逆に、嘘をついてもよい、一生懸命でなくてもよい、時間を守らなくてもよい、責任を持たなくてもよい、怠惰でもよい、他人を不快にする言葉を吐いてもよい…そんなことが許されたり、勧められたりするような仕事は、「良い仕事」とは言えないでしょう。

6. バランスのとれた生活ができる

家族のために仕事を一生懸命しているつもりが、家族と過ごす時間がなくなり、家族関係が崩壊することは、よく聞く話です。

寝る時間以外すべてが仕事ばかりの余裕がない生活だと、頭も体も疲れ切って、仕事の能率が逆に落ちてしまいます。過労により、心や体の病気になったり、最悪の場合、自殺にまで至ってしまっては、元も子もありません。

会社のために尽くした社員に、何の見返りもない会社では、社員は働く気をなくしますし、会社としても働く気がない社員ばかりとなると、業績が上がるはずがありません。

このように、仕事と余暇、仕事と家庭、個人と組織の間には、適度なバランスが必要です。家族や余暇のために過ごす時間の余裕があることや、頑張った個人に見返りがある組織であることも、良い仕事の条件となります。

7. 仕事そのものが魅力的である

どんなに報酬が大きくても、どんなに社会のために貢献できても、まったく楽しくない、まったく面白くない。そんなつまらない仕事が、いつまでも続くでしょうか?ほとんどの人にとって、そういう仕事を続けることは難しいし、苦行そのものでしょう。

「100%楽しい仕事」なんてものは、おそらくこの世にないと思います。少しでも楽しさや面白さを見つけられて、そのために他の楽しくないことや面白くないことも我慢できるような仕事が、良い仕事と言えるでしょう。

8. 個人を成長させる

私自身は、特別、仕事が好きなわけではなく、「仕事をしなくて良ければしない方が良い」とまでも思っています。それに、集団行動も苦手で、組織の論理に従うのも好きではないので、就職していた会社を7年で辞めました。それでも、その会社に入って仕事をしたことで、自分のために良かったと思える様々なメリットがありました。

  • いろんなことに責任感が持てるようになった
  • 知らない人とも話せるようになった(コミュ力がついた)
  • 他人の感情を無視しなくなった(「ヤな奴」度は下がった?)
  • 多くの人間の表と裏を見る力がついた(仕事で利害が絡むと人は変わる)
  • 仕事上の様々なスキルが上がった(他人の評価と厳しい目で磨かれる)
  • 社会の表面では見えない裏方の働きがわかった(社会構造の一部が見える

小学校、中学校、高校、大学と、学生生活の中でも多くのことを学びますが、社会や会社では、学校とは違う実践的で現実的な多くのことを広く深く学べます

一方で、そうでない仕事もあるわけで、個人を成長させる仕事に就くことは大事だと実感します。

9. 個人を超える価値観につながる

会社などの組織や他人(お客様)のために働いてお金をもらうのが仕事ですから、完全な自己中心主義では仕事が成立しません。どんな仕事も、何らかの意味で社会に貢献し、それに対して社会が会社や個人に報酬をもたらしています。

たとえ、芸術家(アーティスト)であっても、その作品を良いと評価してくれる人がいて、お金を払ってくれなければ、プロの芸術家とは言えません。芸術家が、どんなに特殊で個性的な価値観を持っているように見えても、どこかで社会の価値観とつながり、他人が共感したり、評価したりするからこそ、仕事になっているのです。

そして、社会の価値観につながって、他人が共感してくれたり、評価してくれたりする仕事は、やりがいがある仕事であり、良い仕事とも言えるでしょう。

10. 主体的に良い仕事を求めて、得られる

1~9の条件は、大なり小なり、どんな仕事にも備わっていることが多いのですが、備わっていても、個人が主体的にそれを求めないと得られないことも多いのです。

例えば「1.仕事に意味を見い出せる」について。どんなに個人が努力しても、全く意味を見つけようがないような仕事もあるかもしれませんが、その一方で、個人が努力をすれば意味を見つけられる仕事も多いでしょう。

個人の側 ⇒ 主体的に1~9の条件に合う仕事をしようとする
仕事の側 ⇒ その個人の求めに応じたものを与える

というように、個人の側の主体的な姿勢に、仕事(会社)の側がこたえてくれる場合に、その仕事が「良い仕事」となるのであって、個人と仕事の両方が、互いの期待に応える必要があります。

「良い仕事」の10条件を、就職・転職や今の仕事に活かす

1~10の条件は、個人の側の姿勢に重点に置いたものもあれば、仕事や会社の側に重点を置いたものもあります。しかし、どれも、個人と仕事の両方の条件がマッチしなければ、「良い仕事」にはなりません

「2. 仕事に対する真剣で責任感ある態度がある」としても、そういう態度が評価される仕事でなければ、良い仕事にはなりません。

「3. 他人に頼らず生活していける収入がある」ように見える仕事でも、真面目に働く姿勢がなければ、早々にリストラの対象になる可能性があります。

「4. 他人や社会に貢献する」ような仕事であっても、個人の側に他人や社会に貢献する意思が欠けていれば、それも良い仕事にはなりません。

意味を見い出せたり、社会への貢献を感じたり、面白くなったりするような仕事(会社)かどうかは、個人ごとに違って相性もあるので、実際のところは、やってみないとわかりません。

しかし、ここでまとめた1~10の条件に合いそうな仕事かどうか、仕事や会社に関する情報を集め、イメージしながら予測してみることで、良い仕事を見つける確率は上がるのではないでしょうか。

また、既にやっている今の仕事についても、1~10の条件に照らし合わせて、現状で「良い仕事」かどうかを判断することもできます。自分の側に欠けているものがあり、自分の姿勢を主体的に改善すれば「良い仕事」になるものもあるだろうし、じっくりと時間をかけて調べたり、考えたり、他の社員に相談したりしても、どうしても個人では改善しようがないと感じるのなら、転職すべきサインかもしもしれません。

 

↓「やりたい仕事」で「できる仕事」が「自分に合った仕事」

やりたい仕事の見つけ方 ~ みうらじゅんの仕事術から考える

やりたい仕事の見つけ方 ~ みうらじゅんの仕事術から考える

漫画家のみうらじゅんさんって、日本で最も個性的な仕事をしてるように思ってました。

ゆるキャラブームや仏像ブームの火付け役で、自分の中だけで流行ってることを「マイブーム」と呼び、1997年には流行語大賞をゲット。自分がやりたいことを、やりたいようにやって、仕事にしてるように見えて、とてもうらやましく、

みうらじゅんみたいな仕事がしたいなぁ。

常々、そう思ってたところ、そんなみうらさんが、自分の仕事について書いてる本を見つけました。

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)

という本です。

アマゾンの内容紹介によると「みうらじゅんの仕事術」を公開し、丁寧に解説してくれる「好きなことを仕事にしたい」人に贈るビジネス書とのこと。

好き勝手やって仕事にする方法とは、どんなものなのか?

興味津々で、早速、読んでみたのですが、良い意味で裏切られました。

好きなことを仕事にするのではなく、
仕事になりそうなものを好きになる

みうらさんは、決して、最初から好きなものだけを仕事にしてるわけでもなかったのです。

「天狗」や「(おもちゃの)ゴムヘビ」や「海女」といった、みうらさんの非常に個人的とも思えるマイブームを仕事に結び付けてきても、決して、それらが最初から好きだったわけではないようです。

ゴムヘビもそもそも好きだったものではありません。すべて、「私はこれを絶対好きになる」と自分を洗脳したのです。

出典:みうらじゅん『「ない仕事」の作り方』(以下の引用では全部)

好きどころか、第一印象が悪いものや嫌なものも、好きになるようにしてたようです。

第一印象が悪いものは、「嫌だ」「違和感がある」と思い、普通の人はそこで拒絶します。しかしそれほどのものを、どうやったら好きになれるだろうかと、自分を「洗脳」していくほうが、好きなものを普通に好きだと言うよりも、よっぽど面白いことになるからです。

つまり、わがまま放題に自分の好きなもの、好きなことを仕事にしてたわけじゃなく、自分だけでなく他人も巻き込んで「面白いこと」になるように、好きでないものも好きになるよう努力をしてたのですね。

「私」のためではなく、「対象」のために仕事をする

みうらさんの仕事は、わがままに、自分の好き勝手に、やりたいことをやりたいようにやって自己主張し、自分の個性を発揮してたのではないようです。

私が何かをやるときの主語は、あくまで「私が」ではありません。「海女が」とか「仏像が」という観点から始めるのです。

つまり、「私」ではなく、面白いことになりそうな対象に愛を捧げてたのです。

何かをプロデュースするという行為は、自分をなくしていくことです。自分のアイデアは対象物のためだけにあると思うべきなのです。

仕事の極意は、「自分探し」ではなく「自分なくし」

ゆるキャラや仏像をプロデュースした みうらさんの仕事に限らず、すべての仕事は、「何かをプロデュースするという行為」と言えるでしょう。どんな仕事も、商品かサービスをつくって(プロデュースして)提供することになるからです。

しかしそこで自己主張をしてしまうと、世の中からすぐに「必要がない」「欲しくない」と気づかれてしまう。

そして、どんな仕事でも、「オレはこれがやりたい!」「オレはこうしたい!」という自分の欲求だけに囚われていると、仕事の中身や対象が、お客様(や上司)にとって、「必要だ」とか「欲しい」とか感じてもらえるかどうかが、分からなくなりがちです。

「自分探し」をしても、何にもならないのです。そんなことをしているひまがあるのなら、徐々に自分のボンノウを消していき、「自分なくし」をするほうが大切です。自分をなくして初めて、何かが見つかるのです。

実は、仕事にとって、「自分」というのは邪魔にさえなるのです。仕事を通じて提供する商品やサービスを、お客様(や上司)が必要だと思って、お金を払ってもらえるかどうかが、仕事が成立するか否かの条件であって、自分の私的な欲求は、それを見えなくしてしまう。だから、「自分をなくして初めて、何かが見つかる」のでしょう。

自分に合った仕事探しは「私欲」でなく「利他」の視点で

「自分探し」から「自分なくし」へ。この関係を、私なりに図にしてみました。

私欲から利他

「本当にやりたいこと」や「本当の自分」を探す「自分探し」や、見つけた自分の「夢」や「自己実現」といったこと自体は、単なる「私欲」であって、それを達成したメリットは、自分だけが得られるものです。他人にとってはどうでもいいことです。どうでもいいことには、お金を払う人はおらず、仕事にもならないのです。

しかし、他人にとって役立つものやこと(商品やサービス)ならば、それを必要とする人や面白いと思う人が、お金を払ってくれます。その商品をつくったり、サービスを提供したり、質を高めたり、より便利にしたりした人に、その対価となる報酬が支払われ、仕事になります。

「プロ野球選手になりたい!」「メジャーリーガーになりたい!」そんな自分の私欲である夢を実現しただけで、多額の契約金をもらえる野球選手は、世の中のごくごく一部の特殊な人たちであって、99.99%の人は、そんなことはありません。

そんなプロ野球選手の契約金でさえも、プロとしてチームに貢献し、ファンが喜ぶ活躍に対する期待を込めた前金であって、実際には活躍できず、他人や社会に貢献する仕事ができなければ、「契約金泥棒!」と言われて非難されてしまいます。契約金が、個人の「夢」のために支払われたように見えても、実際は、やはり利他的な仕事(への期待)に対して支払われてるんですね。

「やりたい仕事」の見つけ方

「有名レストランのシェフになりたい!」「旅行会社で働きたい!」そんな夢を実現させただけでは、誰もお金を払ってくれません。当たり前のことですが、お客様が喜ぶ料理を作ったり、お客様が楽しめるツアー商品を提供したりして、はじめてお金がもらえ、仕事になるのです。

夢を持つのならば、

「(自分が)有名レストランのシェフになりたい!」ではなく
⇒「お客様が感動できる料理を作りたい!」

「(自分が)旅行会社で働きたい!」ではなく
⇒「お客様が一生良い思い出となるようなツアーを提供したい!」

 

というように、「私欲」ではなく「利他」に基づく夢とすることで、他人にとっても価値があり、お金を払うに値するものとなります

「自分なくし」をして、自分の私欲を消してみて、「お客様が感動できる料理を作りたい!」「お客様が一生良い思い出となるようなツアーを提供したい!」というような利他的な夢を実現したいと思うのなら、それこそ「やりたい仕事」です。みうらさんが言う「自分をなくして初めて、何かが見つかる」というのは、そういうことだと思います。

「やりたい仕事」で「できる仕事」が「自分に合った仕事」

あとは、その「やりたい仕事」が自分の能力とマッチした「できる仕事」であれば、「自分に合った仕事」と言えるでしょう。

とは言え、仕事を始めた最初から、その仕事を一人前にできることは、ほとんどないでしょう。今はできないけど、努力すればできるようになる仕事もあれば、一生努力し続けてもできない仕事もある。そこを見極めることも必要です。

 

 

↓3000年の歴史が導いた「良い仕事」の10条件

3000年の歴史が教えてくれる「良い仕事」の10条件

人間ドックは、異常がなくても、受けてスッキリ @赤坂

2週間ほど前に受けた人間ドックの診断結果の報告書が、赤坂桜十字クリニックから郵送されてきました。

人間ドックを受けてみた~意外と速くて簡単で楽だった@赤坂

1.診断結果の報告書の内容

報告書は、全部で13ページもあり、以下のような内容でした。

  • 総合所見
  • 問診内容
  • 検診区分ごとの判定(私の場合17区分)
  • 検査項目ごとの基準値と測定値(私の場合88項目)
  • 検査項目の内容の説明
  • アレルゲン検査チャート(オプションで4項目のアレルギー検査をした)

 

人間ドック検査結果報告書
人間ドック検査結果報告書

こんなに沢山の項目の検査を受けた気がしないのですが、血液検査だけでも、50項目近くあるのですね。

2.検査結果は…

17の検査区分ごとに、A~Gの区分で判定がされていました。

判定 評価
A 異常なし 異常なし
B 支障なし わずかな所見があるが、支障はない
C 経過観察 わずかな異常があり、生活改善と経過観察が必要
D 要再検査 要検査または医師の診察が必要
E 要精密検査 さらに詳しい検査が必要
F 要治療 治療が必要
G 治療中 現在の治療を継続

会社を辞めてフリーランスになって15年以上、まったく健康診断を受けてなかったのですが、意外なことに、ほとんどAかBでした。Cは、ちょっと腹回りが平均をオーバーしたことなど2区分でした。

3.異常なしでも、受診して良かった

最近、下痢することが多くて心配してた胃腸の方は、ほぼ異常はなく、トイレが近くなったので心配してた前立腺も問題ありませんでした。

「何かの病気じゃないか?」という不安も、ストレスになってたかもしれないので、その不安が消えただけでも、かなり、スッキリしました。

胃カメラ、大腸カメラ、前立腺の超音波検査などは、自分が気になってたので、標準的な人間ドックから追加したようなものです。疑いが晴れて、受診して良かったです。

アレルギーの検査も、ダニやハウスダストなど4項目の血液検査をオプションで追加してたのですが、こちらも疑いが晴れました。これまで受けた検診を総合すると、今のところ、アレルギーが、スギ、ヒノキと一部金属だけに限定されてることが分かり、アレルギー対策がより絞り込めるので、これも受診して良かったです。

やはり、自分が気になる部分を、オプションでも検査に追加した方が良いです。

前回紹介した人間ドックの検索サイトで、検査項目による絞り込みをして、じっくりと検討するとよいでしょう。

ただし、私がオプションで追加したアレルギーの検査もそうですが、検索サイトだけでは、オプションで何が追加できるのか分からないことがあるので、一度、候補の病院に電話などで問い合わせをした方が良いでしょう。

たまに人間ドックを受けて、スッキリ

前日や当日朝の下剤と、しばらくの断食は、ちょっとツラかったですが、人間ドック本番は、サクサク簡単で楽に終わって、受ける前に心配してたツラさの4分の1ぐらいでした。心配しすぎ損でしたね。

そして、検査結果の報告書を見て、以前のいろんな疑いも晴れてスッキリ

今までの人生で、一度も見つめたことがなかった自分の内面を、じっくり見つめることもできたのも貴重な経験です。(もらった胃カメラ、大腸カメラの写真を見つめただけですが)

クリニック内は清潔感かあり、明るくすごせました。テキパキ、丁寧、親切に診察や検査をして頂いたクリニックの医師や看護師、スタッフの皆さんには、感謝、感謝です。

私のように、フリーランスで定期的に健康診断を受けてなかった人には、特におススメです。

私が受診したのはこちらのクリニック ⇒ 赤坂桜十字クリニック

東京に住んでる方や、東京で仕事をしてる方には、効率的で清潔感がある人間ドック専門クリニックで、交通が便利ということで、他のクリニックと比較して検討する際に、有力候補の1つだと思います。

 

※当サイトの情報を利用されて生じたいかなる損害に関して、当方は何ら責任を負うものではありません。人間ドックの検査項目の適切な選択や適性には、年齢、性別、ライフスタイル、体質、病歴などによる個人差が大きいと思われますので、人間ドックを受診する際には、自己責任のもと、十分にご検討下さい。

 

前回記事

人間ドックを受けてみた~意外と速くて簡単で楽だった@赤坂

 

以前、受けた金属アレルギーの検査結果はこちら

金属アレルギーの検査(パッチテスト)をしてみた

人間ドックを受けてみた~意外と速くて簡単で楽だった@赤坂

会社を辞めてフリーランスになって十数年。その間、まったく健康診断を受けてないので、少し心配になり、人間ドックを受けてみました。

いろいろ大変そうなイメージがありましたが、意外と速くて簡単で楽でした。

  • 人間ドックを受けられる病院や検査項目を、ネットで簡単に検索できる
  • 前日の食事制限と当日の下剤は、そこそこツライ
  • 胃カメラと大腸カメラは、鎮静剤が投与され、半分眠ってる間に楽々と終了
  • 当日の検査は、全て含めて2時間で終了(かなり空いてたからだと思う)
  • 医師や看護師さんたちが、サクサク検査しながら、わりと親切で丁寧

という感じでした(私の場合の感想)。

1.人間ドックの病院の検索は、ここがおすすめ

人間ドックを受けられる病院の検索サイトは、意外と沢山あったのですが、今のところ(2016年10月時点)の私の個人的な感想では、リクルートとマーソ(MRSO)のサイトが、登録されてる病院やコースの数などが多く、検査項目や検査日による絞り込み検索がしやすかったのと、他のサイトにはない割安のコースが掲載してたのとで、おススメです。

私は、赤坂桜十字クリニックというところにしました。

※検査項目等はマーソの各クリニックの各コースごとに細かくわかります⇒ 赤坂桜十字クリニックの各コース

2.検査項目の選択は、自分に合ったものを

人間ドックのここカラダ サイトで見ると、いろんな検査項目がありますが、主に以下のものが目に付きました(他にも項目があります)。

大項目 主な検査項目(男性)
基本検査 法定健診
特定健康診断
血液検査 梅毒検査
肝炎検査
腫瘍マーカー検査
アレルギー検査
呼気検査 スパイロメーター
循環器関連検査 心電図検査
画像診断 胸部単純X線撮影
造影X線撮影(胃バリウム)
胸部CT検査/腹部CT検査
PET検査
超音波(エコー)検査
頭部MRI検査/頭部MRA
内視鏡検査 胃内視鏡検査(胃カメラ)
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
その他検査 便潜血検査

太字が、私が受けた検査

 

基本検査は、身長・体重、血圧、尿検査、血液検査、視力・聴力など、普通の健康診断のもので、人間ドックだと、これが含まれるようです。

検査項目選びは、自分が気になるものを中心に選ぶのが基本と言えるでしょう。以下は、私の検査項目の選び方ですが、あくまで私に合ったものを選んだだけで、年齢、性別、健康状態、予算、気になる部分や検査方法の好き嫌いなど、人それぞれで違ってくると思います。

血液検査で選択した検査項目

血液検査は、梅毒検査と肝炎検査がセットに含まれることが多いようです。

腫瘍マーカー検査では、前立腺がんを除いて、がんでも正常値になることが多く、がんの早期発見ができるわけではなく、逆にがんでないのに異常値が出ることもあるらしく、余計な心配をしてしまうことも多いらしいです。⇒ 検診などのオプションで腫瘍マーカー採血を無駄に行っていませんか?

なので、私は不要だと思ったのですが、最終的に選んだ病院のコースにセットとして含まれてたので、検査しました。

胃腸のがんの早期発見に適した検査は…

一番、大きな選択のしどころは、胃と大腸の検査だと思います。CTかPETか、それらを組み合わせたPET-CTか、それとも胃カメラ・大腸カメラか…。そこで、ネットで検索してると、CTやPETの検査を入れると高額な上に、早期がんの発見に必ずしも向かないらしいと書いてるところを見つけました。⇒ PET検査は「がん」を早期で見つけるための「がん検診」には適していないことをご存じですか?

というわけで、なるべく節約はしたい私は、ちょっと勇気が必要ですが、胃カメラ・大腸カメラを選ぶことにしました。

ちなみに、一般的な健康診断でよくやるバリウム検査は、私も会社時代に何度も受けたことがありましたが、これは最近、ヤバいという意見が多く出てるので、最初に選択肢から外しました。⇒ 現役医師がホンネで勧める「胃の検査」

あと、腹部超音波検査(エコー検査)も、選んだコースにセットだったので受けました。

オプションで追加した検査

最近、トイレが近いのが気になって、前立腺肥大か前立腺がんの疑いがあると思って、前立腺エコー検査を追加しました。結果的には疑いは晴れました。ためしてガッテンで、頻尿には別の理由もあると言ってましたね。⇒ 快尿!おしっこトラブル 全部解決の5秒ワザ

それと、花粉症なので、他のアレルギーがないか気になって、ダニとハウスダストのアレルギー検査(血液検査)も追加しました。

頭部MRI検査や頭部MRAなどの脳の検査(脳ドック)は、私は特に不安がないので受けませんでした。これも必要説と不要説があるようです。私は、脳ドックについてあまり詳しく調べてないですが、頭痛やめまいが激しいなど不安がある人は、検討してみるのも良いと思います。

3.人間ドック前日の食事制限~腹へる

自分が求める検査項目と、病院側が提供するコースの検査項目や空いてる日などを、すり合わせて、都内のクリニックにネットで申し込むと、翌日、クリニックから電話がかかってきて、検査4日前に、人間ドックのガイドブック、案内状、問診票3種、内視鏡検査の同意書、検査前日の食事、検尿セット、下剤などが送られてきました。

人間ドック前日送付物
人間ドック前日送付物
人間ドック書類
人間ドック書類

検査前日の朝食

人間ドック前日の朝食は、「消化に良いものをおとりください」「繊維の多いもの、消化の悪いものは避けてください」と書いてるので、うどんに卵をのせて食べました。私は、当日の検査が午後3時からだったので、朝から検査の人は違うメニューになるかもしれません。

検査前日の昼食

昼食は、送られて来たクラッカーとレトルトのクリームシチューだけの食事です。すごく美味しかったけど、ごく少量です。お腹がすきます。

人間ドック前日の昼食
人間ドック前日の昼食

検査前日の夕食

夕食も、送られて来たレトルトの鳥雑炊と鳥のそぼろ煮だけの食事です。今までの人生で最も美味いレトルト食品だと思うけど、とにかく少量!そして、午後8時までに食事を済ませ、あとは一切食べてはいけません。お腹がすきます。我慢です。

人間ドック前日の夕食
人間ドック前日の夕食

4.お腹の中を空にする作業は、少々つらい

当日の朝、排便があるように、前夜、寝る前に、ラキソベロンと呼ばれる下剤を飲み、そして、当日の朝は、それとは別に、ニフレックという下剤を飲みました。

そこからが、人間ドックで一番、ツライ時間でした。と言っても、そんなに大したことはないんだけど、ニフレックを水に溶かした液を2リットル飲まなきゃいけないのです。

人間ドック用の下剤
人間ドック用の下剤

コップ1杯約180ccあたり10~15分間かけて飲みます。味は、まずいスポーツドリンクみたいな感じです。1リットル飲んだところで最初の排便があると書いてましたが、その通りになりました。

その後、何度も排便があり、そのたびに、どんどん液体化&無色化していき、最後は、ほとんど水みたいなものを排出します。その頃、まだ1.7リットルしか飲んでなかったのですが、気持ち悪くなったので、それ以上、飲むのはやめました。

5.人間ドック本番は、意外と簡単で速くて楽

私が受診した赤坂桜十字クリニックは、地下鉄赤坂見附駅からすぐ近くにあり、断食でややフラフラの体には助かります。(アクセス

前日や当日朝に比べれば、人間ドック本番は、ほとんど何の苦労もありませんでした。

受付の方は、とても綺麗で親切・丁寧に説明して下さいましたし、検診の医師や看護師の方々も丁寧かつテキパキ・サクサクと検査を進めて頂きました。

医師による説明&問診&血圧測定 ⇒ 胸部X線検査 ⇒ 身長・体重・視力・聴力・眼底検査 ⇒ 採血 ⇒ スパイロメーター(肺活量などを測定)⇒ 心電図検査 ⇒ 腹部&前立腺エコー検査

と、あっと言う間に次から次へと検査が終わり、すぐに、今度は、胃カメラ&大腸カメラ。

それも、口からと点滴からと鎮静剤を入れ、意識がぼんやりする中で、30分程度で終わりました。鎮静剤を使う場合と使わない場合があるようですが、おそらく全然違うのでしょうね。

その後、医師から当日の検査結果に関する説明があり終了です。私の時は、全部で2時間でした。健診・人間ドック専門のクリニックということで、人間ドックが効率的に行えるようですね。当然、待合室等にすぐ治療が必要な病人の方はいないし、隅から隅まで清潔感もあります。

私にとって人生最初の人間ドック受診だったので、個人的な感想となってしまいますが、私が受診したクリニックは、オススメです。⇒ 赤坂桜十字クリニック

胃カメラや大腸カメラの検査の時に、疑わしい細胞を採取して検査したり、小さいポリープなどを切除する手術があれば、時間と結構なお金がかかるようですが、ラッキーなことにそれもありませんでした。

ダメモトで、胃カメラや大腸カメラの写真をくれないかと聞いたら、CD-Rの代金1,000円払えば、もらえるとのことで、約70枚ほどの写真をもらってきました。

下剤の効果は絶大なのか、大腸の中は、固体のものは何一つ残っておらず、肌色のヒダばかりの綺麗なものでした。医師によると、ストレスのものと思われる少し軽い炎症があるけど、問題ないとのこと。そのストレスって、人間ドックそのものなんじゃないかと、ふと思いました。

人間ドック終了後は、鎮静剤が残ってるのと、空腹なのとで、フラフラしながら、帰宅しました。でも、お腹を一度、スッキリさせた効果か、イヤな気分ではありません。

6.検査結果待ちです

胃カメラ・大腸カメラなど、当日すぐわかる検査結果については、当日の最後に説明を受けましたが、血液検査や尿検査の結果は、すぐにはわかりません。1~2週間ほどしたら、検査結果が郵送されてくるようなので、待っているところです。ドキドキ。

 

⇒2週間ちょっとで、検査結果が送られてきました。

人間ドックは、異常がなくても、受けてスッキリ @赤坂

※当サイトの情報を利用されて生じたいかなる損害に関して、当方は何ら責任を負うものではありません。人間ドックの検査項目の適切な選択や適性には、年齢、性別、ライフスタイル、体質、病歴などによる個人差が大きいと思われますので、人間ドックを受診する際には、自己責任のもと、十分にご検討下さい。

 

少し前に、金属アレルギーの検査も受けてました。

金属アレルギーの検査(パッチテスト)をしてみた

金属アレルギーの検査(パッチテスト)をしてみた

「こんな症状って、金属アレルギーなんじゃないの?」
最近、そう思い始めたことがありました。

  • 腕時計をしてると、肌がかぶれる。
  • ベルトのバックルが汗で濡れると、肌がかぶれる。
  • メガネの金属フレームのコーティングが剥がれたら、肌がかぶれる。

金属アレルギーだとは思わなかったのですが、なんとなく、腕時計指輪アクセサリーなどは避けるようになってました。

金属アレルギーとは

金属アレルギーとは、ネックレスや指輪等のアクセサリーなどの金属が肌に触れることによって、炎症などを起こすものを言うようです。特にピアスが、金属アレルギーを起こしやすいようです。ただし、金属のアクセサリーが直接触れた肌や、歯の治療で使った金属が触れてる口内に炎症ができたりするだけでなく、背中や手足に症状が出ることがあるらしいです。

金属アレルギーの原因

金属アレルギーの原因は、当然、「金属」だろう…。 そう思ってたのですが、直接的には金属ではないようです。

汗に溶けた金属が、金属イオンとなって体内に入り、タンパク質と結合し、アレルギー物質(アレルゲン)となって、それに対して人体が作る抗体が、アレルギー物質を過剰に攻撃することで、炎症が起きるようです。⇒ 金属アレルギーとは?

しかし、まだ十分にそのメカニズムが解明されてないらしく、2016年になって、違う説が出て来たようです。⇒ 金属アレルギーの発症には金属ナノ粒子が関与 – 阪大がマウスで確認

金属アレルギー発生のメカニズムの科学的解明には、まだ時間がかかりそうですが、いずれにしても、最初の原因は金属にあるとは言えそうです。

金属アレルギーの検査

金属アレルギーの検査が受けられる病院

金属アレルギーの人でも、金属の種類によって、金属アレルギーの起きやすさや症状の重さが全然違うようです。

折角、高いお金を出して結婚指輪を作っても、金属アレルギーが発症して、つけられない…なんてことになったら困ります。

どの金属の指輪なら大丈夫で、どの金属の指輪ならダメか?

それを知りたいと思って、金属アレルギーの検査を受けられる病院を探して、やってみることにしました。主に皮膚科や歯科で、パッチテストが受けられるようです。⇒ 金属アレルギーパッチテストが出来る病院をご紹介します。

金属アレルギーのパッチテスト

金属アレルギーは、主に「パッチテスト」と呼ばれる検査でやることが多いようです。⇒ 金属アレルギー検査(パッチテスト)

簡単に言えば、いろんな金属が溶け込んだ液を、ほんの数滴ずつ、絆創膏みたいなもので背中に貼り付けて、2日後、3日後、1週間後までの肌の反応を見る検査です。

初診料なども含め、保険適用で3,000円前後、保険不適用で10,000円前後のことが多いようです。

パッチテストの注意点

上のリンクの記事にも注意点が書いてますが、私が、お医者さんに注意されたのは、以下の点でした。

  • 反応が出れば「金属アレルギーがある」と言えるが、反応がないからと言って「金属アレルギーがない」とは断言できない。
  • 汗をかいて、パッチが取れてしまうと、検査ができない。
  • 水に濡れてもパッチが取れてしまうので、2日間は、お風呂に入れない。
  • だから、夏の暑い時期は、パッチテストに向いてない。まったくおススメしない。

私が、パッチテストを受けたのは先月のまだ暑い時期でしたが、とにかく汗をかかないことにして、受けることにしました。

で、受けた結果から、さらに私から注意点をあげます。

  • 強く反応する金属がある場合、かなり痒いし、酷いと痛くなってくる。
  • 炎症が激しいと、できものみたいになり、長く跡が残る可能性がある。
  • 金属に反応しなくても、パッチの上から貼る透明のビニールテープのようなものだけでも、かゆくなる。
  • 最初の診察、2日後、3日後、1週間後と計4回、決まった時に病院に行く必要があるので、時間の確保が難しい。

いろいろ、面倒ではありますね。

パッチテストの結果

実際にパッチテストを受けてみました。

各金属の反応

最初に、16種類の金属の試薬のパッチ(と、2種類の比較のための非金属のパッチ)を貼った後、48時間、はがれないように、汗をかかないように注意して生活するのは、少し面倒でしたが、その後は、ただ、背中のかゆい箇所をかかないように我慢するだけでした。

そして、結果は、ニッケルで強い反応があり、かゆくてかゆくて仕方がない感じで、赤くはれあがってました。パラジウムも、かゆくてはれていました。意外なことに金にも反応があり、少し赤くなってました。

金属アレルギーパッチテストの結果表
金属アレルギー パッチテストの結果表
金属アレルギーパッチテストの凡例
凡例

2日目の帰宅後、背中を自撮りして写真を見てみましたが、素人目には、プラチナも若干、赤くなってるようでした。お医者さんに聞いたら、「プラチナは、反応があるとまでは言えない」との判断でした。

医師の診断

医師の診断や私の質問への回答は、下記のものでした。

  • ニッケルには、強く反応している。
  • 安物のアクセサリーには、ニッケルが混じってるので、しない方が良い。
  • パラジウムにも、反応がある。
  • 歯の詰め物にパラジウムの合金が使われているが、現在、症状が出てなければ、特に気にしなくて良いだろう。
  • 金にも、反応がある。
  • 金は、非常に溶けにくい金属であり、金粉入りの酒やケーキなどは、体内で消化されず、ただ胃腸を通過するだけであり、体内での滞在時間も短いので、気にしなくて良い。

反応する金属が3つだけだったので、ほっとしましたが、それでも「金」に反応してるのは、ちょっとショックでした。性質が似ている銀や銅には反応せず、金にだけ反応したのも意外でした。医師によると、金にアレルギー反応を示す人は結構いるようです。

私の金属アレルギー対策

ニッケル入りベルト対策

私の肌に強い反応が出たニッケルは、腕時計やベルトのバックルにも、非常によく使われてるようで、それらでよくかぶれてた理由が、これでハッキリしました。

スマホで時刻を確認するような習慣になってるから、腕時計は必要ないとして、ベルトは、しないと困るものです。ネットで見ると、次の5つの対策があがってました。

金属アレルギーでベルトのバックル部分が痒い!対策とよく効く薬は?

  • ベルトをしない!
  • Tシャツやインナーをはさむ
  • 透明のマニュキュアでコーティング
  • セロテープを張る
  • 金属アレルギー用のベルトを使う

他人に見えないバックルの内側だけ「セロテープを張る」というのでも良さそうですね。

金属アレルギー対応ベルトも沢山、売ってるようです。

金属アレルギー対応の指輪

私は、ニッケル、パラジウム、金に反応が出たので、プラチナや銀の指輪にすれば良い…ってわけではなさそうです。

  • プラチナの指輪 ⇒ パラジウムを混ぜてることが多い。
  • 銀の指輪 ⇒ ニッケルを混ぜてることがある。
  • 金の指輪 ⇒ ホワイトゴールドには、パラジウムを混ぜてることがある。

この他、銅などの金属を混ぜてることもあるようです。金、銀、プラチナいずれも、純粋なものだと硬さが足りずに、指輪として不向きなので、何らかの混ぜ物をしてるのですが、その混ぜる金属でアレルギーになることが多いようです。混ぜた金属が、イリジウムやチタンであれば、アレルギーになる人は少ないと思います。金属アレルギーの人は、その混ぜた金属が何か分からない指輪は、買わない方が良いでしょう。

そういうことに注意して、指輪やアクセサリーを選べばよいのでしょうが、現時点でアレルギー反応を起こさない金属でも、将来、アレルギー反応を起こす可能性があるので、私自身は、アレルギーになりやすいような金属も、やめた方が良いと思っています。

かと言って、木製の指輪というのも、ちょっと…。

というわけで、いろいろ考えたり、探したりしてみたのですが、その話は、いずれ、また。

※当サイトの情報を利用されて生じたいかなる損害に関して、当方は何ら責任を負うものではありません。金属アレルギーの検査(パッチテスト)自体が、体質に適さない方もいらっしゃると思いますので、検査を受けられる際には、自己責任のもと、十分にご検討下さい。