「こんな症状って、金属アレルギーなんじゃないの?」
最近、そう思い始めたことがありました。
- 腕時計をしてると、肌がかぶれる。
- ベルトのバックルが汗で濡れると、肌がかぶれる。
- メガネの金属フレームのコーティングが剥がれたら、肌がかぶれる。
金属アレルギーだとは思わなかったのですが、なんとなく、腕時計、指輪、アクセサリーなどは避けるようになってました。
金属アレルギーとは
金属アレルギーとは、ネックレスや指輪等のアクセサリーなどの金属が肌に触れることによって、炎症などを起こすものを言うようです。特にピアスが、金属アレルギーを起こしやすいようです。ただし、金属のアクセサリーが直接触れた肌や、歯の治療で使った金属が触れてる口内に炎症ができたりするだけでなく、背中や手足に症状が出ることがあるらしいです。
金属アレルギーの原因
金属アレルギーの原因は、当然、「金属」だろう…。 そう思ってたのですが、直接的には金属ではないようです。
汗に溶けた金属が、金属イオンとなって体内に入り、タンパク質と結合し、アレルギー物質(アレルゲン)となって、それに対して人体が作る抗体が、アレルギー物質を過剰に攻撃することで、炎症が起きるようです。⇒ 金属アレルギーとは?
しかし、まだ十分にそのメカニズムが解明されてないらしく、2016年になって、違う説が出て来たようです。⇒ 金属アレルギーの発症には金属ナノ粒子が関与 – 阪大がマウスで確認
金属アレルギー発生のメカニズムの科学的解明には、まだ時間がかかりそうですが、いずれにしても、最初の原因は金属にあるとは言えそうです。
金属アレルギーの検査
金属アレルギーの検査が受けられる病院
金属アレルギーの人でも、金属の種類によって、金属アレルギーの起きやすさや症状の重さが全然違うようです。
折角、高いお金を出して結婚指輪を作っても、金属アレルギーが発症して、つけられない…なんてことになったら困ります。
それを知りたいと思って、金属アレルギーの検査を受けられる病院を探して、やってみることにしました。主に皮膚科や歯科で、パッチテストが受けられるようです。⇒ 金属アレルギーパッチテストが出来る病院をご紹介します。
金属アレルギーのパッチテスト
金属アレルギーは、主に「パッチテスト」と呼ばれる検査でやることが多いようです。⇒ 金属アレルギー検査(パッチテスト)
簡単に言えば、いろんな金属が溶け込んだ液を、ほんの数滴ずつ、絆創膏みたいなもので背中に貼り付けて、2日後、3日後、1週間後までの肌の反応を見る検査です。
初診料なども含め、保険適用で3,000円前後、保険不適用で10,000円前後のことが多いようです。
パッチテストの注意点
上のリンクの記事にも注意点が書いてますが、私が、お医者さんに注意されたのは、以下の点でした。
- 反応が出れば「金属アレルギーがある」と言えるが、反応がないからと言って「金属アレルギーがない」とは断言できない。
- 汗をかいて、パッチが取れてしまうと、検査ができない。
- 水に濡れてもパッチが取れてしまうので、2日間は、お風呂に入れない。
- だから、夏の暑い時期は、パッチテストに向いてない。まったくおススメしない。
私が、パッチテストを受けたのは先月のまだ暑い時期でしたが、とにかく汗をかかないことにして、受けることにしました。
で、受けた結果から、さらに私から注意点をあげます。
- 強く反応する金属がある場合、かなり痒いし、酷いと痛くなってくる。
- 炎症が激しいと、できものみたいになり、長く跡が残る可能性がある。
- 金属に反応しなくても、パッチの上から貼る透明のビニールテープのようなものだけでも、かゆくなる。
- 最初の診察、2日後、3日後、1週間後と計4回、決まった時に病院に行く必要があるので、時間の確保が難しい。
いろいろ、面倒ではありますね。
パッチテストの結果
実際にパッチテストを受けてみました。
各金属の反応
最初に、16種類の金属の試薬のパッチ(と、2種類の比較のための非金属のパッチ)を貼った後、48時間、はがれないように、汗をかかないように注意して生活するのは、少し面倒でしたが、その後は、ただ、背中のかゆい箇所をかかないように我慢するだけでした。
そして、結果は、ニッケルで強い反応があり、かゆくてかゆくて仕方がない感じで、赤くはれあがってました。パラジウムも、かゆくてはれていました。意外なことに金にも反応があり、少し赤くなってました。
2日目の帰宅後、背中を自撮りして写真を見てみましたが、素人目には、プラチナも若干、赤くなってるようでした。お医者さんに聞いたら、「プラチナは、反応があるとまでは言えない」との判断でした。
医師の診断
医師の診断や私の質問への回答は、下記のものでした。
- ニッケルには、強く反応している。
- 安物のアクセサリーには、ニッケルが混じってるので、しない方が良い。
- パラジウムにも、反応がある。
- 歯の詰め物にパラジウムの合金が使われているが、現在、症状が出てなければ、特に気にしなくて良いだろう。
- 金にも、反応がある。
- 金は、非常に溶けにくい金属であり、金粉入りの酒やケーキなどは、体内で消化されず、ただ胃腸を通過するだけであり、体内での滞在時間も短いので、気にしなくて良い。
反応する金属が3つだけだったので、ほっとしましたが、それでも「金」に反応してるのは、ちょっとショックでした。性質が似ている銀や銅には反応せず、金にだけ反応したのも意外でした。医師によると、金にアレルギー反応を示す人は結構いるようです。
私の金属アレルギー対策
ニッケル入りベルト対策
私の肌に強い反応が出たニッケルは、腕時計やベルトのバックルにも、非常によく使われてるようで、それらでよくかぶれてた理由が、これでハッキリしました。
スマホで時刻を確認するような習慣になってるから、腕時計は必要ないとして、ベルトは、しないと困るものです。ネットで見ると、次の5つの対策があがってました。
金属アレルギーでベルトのバックル部分が痒い!対策とよく効く薬は?
- ベルトをしない!
- Tシャツやインナーをはさむ
- 透明のマニュキュアでコーティング
- セロテープを張る
- 金属アレルギー用のベルトを使う
他人に見えないバックルの内側だけ「セロテープを張る」というのでも良さそうですね。
金属アレルギー対応ベルトも沢山、売ってるようです。
金属アレルギー対応の指輪
私は、ニッケル、パラジウム、金に反応が出たので、プラチナや銀の指輪にすれば良い…ってわけではなさそうです。
- プラチナの指輪 ⇒ パラジウムを混ぜてることが多い。
- 銀の指輪 ⇒ ニッケルを混ぜてることがある。
- 金の指輪 ⇒ ホワイトゴールドには、パラジウムを混ぜてることがある。
この他、銅などの金属を混ぜてることもあるようです。金、銀、プラチナいずれも、純粋なものだと硬さが足りずに、指輪として不向きなので、何らかの混ぜ物をしてるのですが、その混ぜる金属でアレルギーになることが多いようです。混ぜた金属が、イリジウムやチタンであれば、アレルギーになる人は少ないと思います。金属アレルギーの人は、その混ぜた金属が何か分からない指輪は、買わない方が良いでしょう。
そういうことに注意して、指輪やアクセサリーを選べばよいのでしょうが、現時点でアレルギー反応を起こさない金属でも、将来、アレルギー反応を起こす可能性があるので、私自身は、アレルギーになりやすいような金属も、やめた方が良いと思っています。
かと言って、木製の指輪というのも、ちょっと…。
というわけで、いろいろ考えたり、探したりしてみたのですが、その話は、いずれ、また。
※当サイトの情報を利用されて生じたいかなる損害に関して、当方は何ら責任を負うものではありません。金属アレルギーの検査(パッチテスト)自体が、体質に適さない方もいらっしゃると思いますので、検査を受けられる際には、自己責任のもと、十分にご検討下さい。